こんにちは。和尚です。
禅では一瞬一瞬をすべて全力で生きようという教え。
この一瞬という間はとてつもないご縁、そして無限の選択肢の中、それらが結びつき、奇跡的にこの世に現れているのです。
つまりどれひとつ欠けていても今この瞬間という事象はありません。
自分が選んでいなくても、気づいていないだけ。おろそかにしてはいけません。
さて今日は、福井新聞より小学5年生のかわいい「選たくし」をご紹介します。


選たくしがあるだけしあわせ
ぼくは、まよっていることがある。それは、お小づかいを何に使うかだ。
何だそんなことかと思うだろうが、これは、けっこう大事なことだ。マンガを買うか、おかしを買うか、ゲームを買うかである。
だが、ぼくは、選たくしがあるだけしあわせだと思う。ぼくは、選たくしがある、この日本に生まれてしあわせだと思う。
この世界には、選たくしがない人だっている。つまり、何をするのか選たくしが少なかったり、なかったりする人がいる。
ぼくは、そんな人たちがいたら、迷わずたすけたい。これだけは、ぜったいに迷わず決めることができる。
人は誰でも何かに迷ったならば、そこで苦しみが生まれます。片方は立てても、もう片方は立てられない・・・。その狭間で心苦しくなり、思い詰めてしまいます。
選ぶことの煩わしさと責任感。選んだあとの失敗を不安視してしまう・・・。できればそんな迷いは他人や神さま仏さまに委ねたい。
「どちらかを選ばないといけない」ことは、あまり良いイメージではありません。
しかしこの子の「選たくし」には希望があります。読んでいるととても勇気が湧いてきます。
なぜなら「誰かを助ける」という理由があり、その過程と結果によって相手と自分の「しあわせ」につながることを信じているからです。
だからこそ「迷い」がない!
まさに仏教のことばである「自利利他」(じりりた)の精神であります。
