あけましておめでとうございます。
みなさんのお正月はいかがでしたでしょうか?
潮音院では1日、大般若御祈祷を厳修し、今年一年皆様の平和と安全をご祈念いたしました。
大般若経とよばれるお経600巻はインドから持ち帰った玄奘三蔵法師(げんじょうさんぞうほうし)。
掛け軸は十六善神という、仏教を護る16柱の神様。もともとはインドの神様であり、仏教に取り入れられて「天」と呼ばれるようになりました。
経中で読まれる神様は例えば「インダラ神王」で、あの葛飾柴又の「帝釈天」、「クベーラ神王」は四天王の一人「毘沙門天」。
これらの天をお祀りし、大般若経とその信奉者をお護りするのです。
そしてこちらご祈祷なので、塩や生米、お酒をお供えします。仏事ではありますが、このように神様にも仏教は護られているのです。
ただ日本の八百万の神とは違って、仏教と関係するインド系神様であるということです。

「寅」と「虎」
「寅」と「虎」の違いですが、十二支の漢字はもともと動物とは関係なく、一年の12ヶ月を農作物の成長を表わす漢字にして設定され、方角や日時を表したもの。 一般人でも簡単に順序を覚えられるように後になって動物を当てはめるようになったようです。
つまりもともと干支は動物の意味ではないのです。
しかしこうして干支に動物があてはめられ、お正月にはそれぞれいろんなかわいいデザインが描かれており、創意工夫を凝らした面白い年賀状が楽しめますね。
さてその虎には「虎視眈々」「虎の子」「虎穴に入らずんば虎子を得ず」など、虎にちなんだことばはたくさんあります。
「虎視牛行」(こしぎゅうこう)という禅のことば。
虎のように鋭い眼で足元の現状を見据えながら、牛のように泰然自若、ゆっくりと一歩一歩前進していく姿。
地に足をつけ、昨日より今日、今日より明日と自らを成長させていくというイメージで、その瞬間瞬間を大切にするということばです。
みなさんと共に大地を踏みしめて、今年一年を過ごしていきましょう。
今年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。
